原子燃料サイクル

浜岡原子力発電所の使用済燃料の行方は?

発電所で貯蔵した後、再処理工場(青森県六ヶ所村)へ搬出します。ここで、使えるものと使えないものとに分別(再処理)されます。使えるものは燃料としてリサイクルし、使えないもの(高レベル放射性廃棄物)は、冷却のため30年間~50年間、一時貯蔵した後に地層処分する計画です。

使用済燃料の行方説明図
よくある質問 Q.使用済燃料の年間の発生量450体に対し、搬出量は400体とすると、その差の50体はどうなるのですか。 A.使用済燃料の発生量と再処理工場への搬出量の差分については、燃料プールと、乾式貯蔵施設の両施設にて、安全に貯蔵します。なお、乾式貯蔵施設の貯蔵容量は約2,200体であり、これは再処理工場が計画通り稼働すると差分の約40年間分に相当します。エネルギー基本計画では、使用済燃料を再処理して有効利用することを基本方針としており、発電所で貯蔵される使用済燃料は再処理工場に搬出してまいります。
高レベル放射性廃棄物とは
よくある質問 Q.最終処分場で処分が始まるまでの間、高レベル放射性廃棄物(ガラス固化体)はどうなるのですか。 A.最終処分地の選定と処分場建設には長期間を要します。この処分開始までの間は、高レベル放射性廃棄物貯蔵施設(青森県六ケ所村)で貯蔵する計画です。再処理工場が計画通り稼働すると、ガラス固化体は、年間約1,000本発生します。高レベル放射性廃棄物貯蔵施設については、既設の貯蔵施設(約8,000本分)が満杯となる時期までに2棟目を増設し、その後、最終的には約3.2万本分まで増設する計画になっています。その間、最終処分の開始に向けた取り組みが進められます。
よくある質問 Q.なぜ、地層処分なのですか。 A.高レベル放射性廃棄物は、天然のウランと同程度の放射能の影響レベルに弱まるまでに数万年かかります。このため長期にわたり人間の生活環境から隔離する最も確実な方法として、深い地層が本来持つ「物質を閉じ込める性質」を利用した「地層処分」が、国際的にも共通した考え方となっています。日本では、適切な人口バリアを施したうえで、地下300mより深い安定した地層(天然バリア)に処分することが法律で定められており、その技術的信頼性は確立しています。この処分方法を取ることで、放射性物質が溶け出したとしても、生活環境にもたらされるには極めて長い時間を要し、その間に放射能が弱まり、人間の健康に影響を及ぼすことはありません。

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