原子燃料サイクル

使用済燃料ってどんなものですか?

使用済燃料とは、原子力発電で使い終えた燃料のことです。

原子力発電の燃料は、原料であるウラン鉱石を加工して焼き固めたペレットと呼ばれるものの集合体です。この燃料集合体を原子炉内で4年間~5年間使った後に取り出したものが使用済燃料です。使用前と姿・形は変わりません。浜岡原子力発電所では、3号機~5号機の運転によって、年間約450体の使用済燃料が発生します。

原子力発電の燃料(例)の図
よくある質問 Q.使用済み燃料は危険なものなのですか。 A.原子力発電の燃料は、原子炉内で使用中、ウランの核分裂などによって熱を発生するとともに、強い放射線を出します。使用済燃料は、使用中よりも発熱量や放射線量は大きく下がります。さらに、時間の経過とともに発熱量や放射線量は少しずつ減っていきますが、熱(崩壊熱)と放射線の発生は続きます。そのため、使用済燃料は、水の中に入れたまま管理します。この水を循環させることで、使用済燃料から発生する熱を取り除きます。(使用後1~2日後の発熱量は、使用済燃料1体あたり1,000Wの電気ストーブ約40個分相当)また、水には、放射線を遮へいする効果があり、水の中に入れることで放射線を遮へいします。(水深1mで約1/1,000、水深2mで約1/1,000,000)

使用済燃料は単なるゴミではなく、リサイクルすることができる、有用なエネルギー資源の1つです。

使用済燃料には、燃料として使えるもの(ウランやプルトニウム)が約97%も残っており、リサイクルすることができます。これらを有効利用することで、資源の節約だけでなく、準国産エネルギーとなるため、エネルギー自給率が低い日本にとって、使用済燃料は有用なエネルギー資源の1つです。

新燃料と使用済燃料の組成の違いと日本のエネルギー自給率の図
エネルギー基本計画についての図

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